近松物語
  
近松物語

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                  溝口健二作品「近松物語」で、私、内弟子助監督がした仕事
                                  平成20年1月
                                  著   者       宮嶋 八蔵
                                  口述筆記       竹田美壽恵
                                 ホームページ担当     勝   成忠
                                    

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       近松物語の台本                 台本の裏表紙 
1.近松門左衛門のこと
江戸中期の浄瑠璃・歌舞伎脚本作者。本名、杉森信森。平安堂・巣林子(そうりんし)
 などと号。越前の人。歌舞伎では阪田藤十郎と浄瑠璃では竹本義太夫と提携。竹本座の座付作者。狂言本二十数編、浄瑠璃百数十曲を作り、義理人情の葛藤を題材に人の心の美しさを描いた。作「出世景清」「国性爺合戦」「曽根崎心中」「心中天の網島」「女殺油地獄」「傾城(けいせい…遊女の事)仏の原」など。(1658~1724)

2.制作1954年11月

3.制作意図封建社会の過酷な制度の下に、愛情を契機として、人間性の自覚を獲得したものが、死を以って償わねばならなかった、悲劇を描き、現在に対する示唆とした。

4.映像の説明に入る前に溝口組の映画「近松物語」の制作順序を紹介します。

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「近松物語スタッフルーム」前の宮嶋八蔵 


参考資料料 宮嶋八蔵のノートメモより】


1)参考資料  

  ①日本風俗図会②大日本交通史・駅停史考 ③刑罰珍書集 ④都名所図会 ⑤近松名作集⑥変態刑罰史・拷問・拷問刑罰史 ⑦日本女装 神坂雪佳編全7巻 明治39年発行⑧淀川両岸一覧 4冊本 文久元年刊など ⑨嬉遊笑覧 ⑩浮世絵 ⑪古燈器大観  ⑫その他


   下のは宮嶋八蔵のノートメモ

34                         資料A                     資料B

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4)台本の中身を紹介します。

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5) 「近松物語」 仕出し参考・その他

 ①この時代の扮装テストの参考に使用したものです。
 宮嶋八蔵が資料作成したもの (トレーシング・ペーパーへ参考の絵を全て手書きで写しとって青写真に仕上げたもの) 日本風俗図会他より。


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 ① 日本女装
   
この時代の扮装テストの参考に使用したものです。

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② 手ぬぐいの被り物と頭巾

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  ◆以下の図会もすべてこのように宮嶋八蔵が参考資料から書き写したものです。

 手ぬぐいは別名「三尺」と言われ端につけた紐を腹の前で結ぶ。垂れた三尺を股に挟んで紐の中を通して前へ垂らすと越中ふんどしとなる。広げた三尺二枚を背中に掛けて平たいタスキのように胸の近くで四隅を結ぶと手ぬぐい襦袢となる。この時代からあったものですが、伊藤大輔監督の「王将」の中で阪田三吉に手ぬぐい襦袢を着せています。そちらの資料の発端は、「喜田川守定著の近世風俗史・原名守定漫稿」にも載っています.・・・ちょつと横道にそれました。

③ 被り物・頭上運搬

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④ この時代の上流階級女性の髪形

 この時代の上流階級の女性の髪型は、日本髪の後方に張り出た部分(タボ)が特にぐっと大きく長いのです。このした二つ目の男性の髷が立っているのは床乱れの洒落でしょう。3

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⑤ 仕出しなど京都町人、庶民風俗


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              日本風俗図会より

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⑥ 扮装テストの写真

                   このようにして、扮装テストの写真を全部撮るのです

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2) 大経師とは

 絵巻・仏画などを表具した経師の長で、宮廷の御用をつとめたもの、奈良の幸徳井氏・加茂氏より新暦を受けて大経師暦を発行する特権を与えられた。

 ①・暦は一般庶民の生活設計の基本となっていました。これを見本として使いました。


12    参考にした暦の表と中身の一部 このドラマの時代のものではない。


 ②・そしてこれを映画用に作ったのが下の暦です。13

 ③・朝日新聞社から2007年5月に発行された国際シンポジウム溝口健二、没後50年「MIZOGUTHI2006」の記録 の53ページで阿部和重氏(小説家・映画批評家)は近松物語の冒頭の場面について「大経師の屋敷のなかを見ていくと、画面の中に障子戸がたくさん出てきます。茂兵衛を演じている長谷川一夫が屋根裏のようなところで作業しているのですが、そこには格子戸がバーっといっぱい置いてあって彼が障子を貼っています。その障子を…」と話されていますが、先ほど述べましたように大経師は絵巻・仏画などを表具した経師の長で、茂兵衛はそこの手代職人ですから表具の仕事はしても障子貼りなどはしないのです。それは下女中の仕事です。
 映画の場面は表具をしているのです。


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4) この写真は前にも紹介したものですが、撮影準備にかかる前の監督と主役の初顔合わせのスナップです。これを見て皆さんも感じられることでしょうが、二人とも同じようにこの仕事を一緒にするのが嫌で視線も合わさず嫌な思いが顔立ちにも現れていると思われるでしょう。そんな雰囲気の中で近松物語の仕事の準備は始まりました。
 5)先に紹介しましたような資料、その他参考の写真などで「近松物語スタッフルーム」は図書館のように埋まるのです。
その資料から必要なものをトレースして青写真に仕上げて衣装部、小道具、美粧部、結髪部、俳優部、録音部、撮影部、と各裏方に配ります。
セット飾りと全出役の持ち道具、被り物は小道具の仕事です。他所の組では美術部の責任ですが、溝口組の助監督は美術部にも注文を出せねばなりません。普通チーフは考証の仕事には直接タッチする事は少なくセカンドは特報、予告編、サードとフォースが考証の主体となります。
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①香盤が出来てロケーションハンチングを、している間にチーフ以外の助監督はズラ合わせ、メーク、衣装合わせの打ち合わせ準備をするのです。
②いつもの長谷川さんのずらは中剃りがしてあるのに、髷が太いのです。それをリアルに修正してもらう為に土俵に上がる時の力士の髷(大銀杏)でなく、常の力士の顔写真を持って説得に行きました。それと他にその時代の浮世絵なども見せたのです。時代風俗などは考慮せず、スターとしての自分好みのズラから離れてもらうことは大変な事でした。長谷川さんには会社の美粧部ではなく、長谷川さんの思い通りになる長谷川さん個人の美粧、ズラ係りがいたのです。衣装なども自分で選んで居られたのです。先の髷直しに関して写楽の大首の版画を見せたことは、勝田友巳さんの「スクリーンの向こうから 聞き語り 香川京子」  長谷川一夫②編と「団子串刺し式 私の履歴書」 にも述べています。

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7)香盤の一部分を紹介 

 ・香盤の名称の由来は、劇場楽屋入口の受付の窓際に小屋にかかっている役者の出勤がわかるように板に俳優さんの名前が羅列してあって、その下に3センチばかりの丸棒を差し込む穴がほってあります。その板の事を香盤と呼びました。そんなところから映画の各シーンによる役者の出る場面の主体として組まれた便利帳のことです。

 場面はロケ、オープンセットに分け場面の名称と季節、朝昼晩の時刻、夫々の場面の芝居の内容、特殊撮影道具、クレーン、移動、効果…雨、雪、スモーク等これ以上の細かい説明はできませんので実際に使ったこの香盤を見て下さい。香盤はサード、フォース、フィフスの若い助監督が書きます。チーフはこれを見て撮影予定表を書きます。チーフには2種類の型の人がいます。現場ほっとけ段取り屋と撮影現場を主体とする作品主義の助監督の2種類あるのです。これについては別の紙面で紹介します。

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5.「近松物語」の映像からの説明はシークエンス毎にしていきます。

1)<オープニング>

(1)・仕出しを含めて京都の雰囲気の中に大店の大経師の家の表、セット表の間で大経師の社会的立場、経済 的な位置、暦の独占事業、宮内庁、宮家との関係等を一挙に説明してしまう。これはドラマ構成の定石で あ ります。登場人物(主役)の紹介もすぐに始まります。(2)<大経師屋の茂兵衛>

  ・道喜が妹のおさんに借金を申し込みに来た場面
   2カット目の2人のバストサイズで借金申し込みから又かというのでおさんの座り込みにつけて、道喜も座 る 場面のキャメラポジションは溝口先生が指示されたものです。それを宮川さんのキャメラが心情的に見事 にとらえていました。目の高さ、伏せたポジション、ロウであふったキャメラ位置(俯瞰、目の高さ、ロウポジションは夫々に異なった心理的表現を持つのです。)目の高さはセリフを聞いて見たままの表現。俯 瞰で抑えたアングルでは感情がヘナヘナと崩れた感じを表現するのです。これ以外にローポジションであふ って人物を捉えた場合には落ち着いて優美で尊厳を持って自信に溢れたような表現になります。皆さんがご存じの立像や胸像は目の高さより上にあって見る人はそれを仰ぎ見ることになります。
  これらはキャメラアングルを決める1年生ですが早撮りの安物映画ではこんな1年生の事も守られていないのす。

3)大経師の以春 

 (1)構成上の複線となる引き回しの場面は日本刑罰史や日本残酷物語、拷問刑罰史などを参考にしていす。 罪状を書いた紙の大きい旗は捨て札と呼びます。横に並んだ木札は刑場に立てるものです。引き回し関係者は非人、手下と書いて、てかと読みます。非人はさんばら髪で髷は結えません。手下頭は、髷は結えますが黒元結を使わねばなりません。普通の人は白い元結(もっとい)を使います。彼らの総元締めは弾左エ門と言います。 
  
・次に刑場晒し場の夜景は台本になかったところを監督が追加されたものです。処刑は引き回しの時に担いでいた槍を使います。槍を掴む手もとの上に、荒縄を巻くのです。槍先を伝って落ちる血潮のぬめりを防ぐのす。男は股の間の支え棒で開脚の姿勢になります。女は股が開くのを避けてまっすぐのまま十字架に架けられます。処刑係りは、一人の十字架に非人、手下は二人配置されます。罪人の目の前に槍先を掛け声と一緒に「ありゃ、ありゃ、ありゃ」と三度合わせ打つのです。次に両脇から反対の肩先まで槍の穂先が三寸程見えるまで貫くのです。「ありゃ、ありゃ、ありゃ」と掛け声を掛けながら目の前に槍先が合わさった時には罪人はすでに気を失っていたと書かれてありました。(拷問刑罰史)

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    拷問刑罰史より


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 上図 刑罰珍書集より 
下図 近松名作集・変態刑罰史・都名所図会より書き写す

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写真】 引き回しの写真
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●この写真は物語のはじめに、おさんが店の者と一緒に見た引き回しの場面です。

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 処刑について詳しく述べましたのは、このように一場面といえども溝口組は、調べ物をおろそかにしないのです。調べ物は美術、小道具係ではなく助監督サード以下の仕事なのです。
 調べ物をしていて、このような封建時代の無茶苦茶な人間差別がわかるのです。
 近松物語全体のストーリの悲劇も人間差別から成り立っているのです。

4)おさんの頼み

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【写真】   おさんと茂平

・以春が横になっている部屋の襖模様は大胆な刷毛目です。今に伝わる日本だけのモダニズムです。

・茂兵衛の逃げたのを知る夜の場面では、番頭の助右衛門が手燭をもって廊下を来ます。光源は助右衛門が持つ手燭だけでありますが、その動きに従ってその周囲も動くのです。これは照明技師、岡本健一さんの素晴らいリアリズム照明であります。岡本健一さんの照明は細かい1キロライトや手持ちのライトで林のように被写体を囲み助右衛門の動きにつけてその細かいライトも夫々に動かすのです。このような丁寧なリアリズム照明の出来る技師に会った事はありません。宮川キャメラマンと岡本照明技師は仕事についての論争(喧嘩か?)をよくやるのです。私は揉め事と勘違いをして止めに入ろうとした時、溝口先生に腕を掴まれて引き戻されました。暫らくして先生から「あれが本物を作ってくれるのだよ」とポツリと教えて戴いたのです。


 5)東寺の森    

P7・茂兵衛がおさんを担いで河を渡る場面のロケ地は嵐山の東公園です。ライテングの為に助監督がおさんと茂兵衛の代わりのスタンドインをしたのです。先輩助監督の土井茂さんの背中に私は子供が背負われるようにおぶさっていました。本番では長谷川さんは見事に美しく斜め背負いをしたのです。土井助監督と私は思わず「いかれたねぇ。みごとやねぇ。けれどあの抱えはきつい力がいるでぇ。」この場面は一回でOKとなりました。美しさにおいては、長谷川さんの勝。リアリズムの先生もクソリアリズムではないと思いました。どんな芝居でも品位と形の奥にある心情を大切にされる溝口先生の勝でもあります。勝負は五分五分でしょうか。

6)伏見の船宿 
 

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 ・伏見の船宿の行燈(あんどん)は古燈器大観より出しています


7)初暦の祝儀・大経師の奥の座敷

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    ●。これは今説明している場面ではありません。十朱さんの紹介として出しました・
     ・鞠小路侍従(十朱久雄さん)の芝居は小返しで何回もテストがされました。振り付けは絶対にしない溝口先生が「あなたは、公卿で生活が膨らんでも、骨とう品や趣味の蔵物を金に換え、それも高い立場から大経師に接しているのです。そう云う立場を声にして下さい。」という注文でしたがうまくいきません。そこで初めて溝口先生の助け船が入りました。先生は自分の頭を二三度指先でこつきながら、「声は、ここから出しているような人もあるのです。言葉は生活習慣の集積ですからねぇ。」十朱さんのセリフと芝居は労働を知らない道楽公卿の類型的表現として演出されたのです。(先生は演出という言葉がお嫌いでした。映画は監督です。詳しく述べますと長くなりますので別項に譲りますが演出らしき指導をされたのはこの時が初めてでした。)


8)お役所の手配り

(1)伏見のまちはずれで役人の検問  

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・この映画では長谷川さんのお客に対するサービス的形芝居と溝口先生のリアリズムとの勝負だと云うような気持ちでスタッフ全員が固唾を吞んでいました。長谷川さんのサービス形芝居の例としては、「ねずみ小僧忍び込み控え」では部屋を観察しようとする長谷川(ねずみ小僧)さんが、襖を開けるのに腕を交差させて引き手を両側に押すのです。そして部屋の様子を見廻すのです。その見廻す動きも非常に大きいのです。襖を開けるのに腕を交差させるような動きは普通の人間生活では絶対ありません。これに近いような動きは溝口式リアリズムとは相いれないのです。ここではそれに似たハッと驚く悔しいような心情の時には下唇を噛むというような類型に繋がります。不思議な事に「ねずみ小僧忍び込み控え」も長谷川さんと香川さんが主役でした。樽の陰にいる二人の芝居を見て照明技師の岡本さんが「はっちゃん、茂兵衛でない長谷川さんが出てきたぞ」と話かけられました。


(2)堅田の宿

 ・役所の同心の手先が御用聞きです。御用聞きは、銭形平次も御用聞きと言う事になっていまして、十手なども持っているのですが本当は大嘘です。同心が自分のポッケトマネーで前科者等(闇の世界に詳しい者)を雇っていたのです。お上の役人の象徴である十手等は持てません。これに出てくる伊達三郎君が演ずる堅田の役人がリアルな本当の御用聞きなのです。
(3)琵琶湖  船の中(セット)  

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 告白による恋情の爆発

 茂平がおさんと小舟の中で心中しょうとするところ、いまわの水際の恋情の打ち明けでおさんもそれに感動して愛の爆発となる。芝居の動きが激しくなるから船も揺れるだろう、その揺れを助けようと水の中へ入ると監督が腕を掴んで「いらん!」
と言われました。監督は俳優に「君ッ… 茂平ですよッ。形芝居は駄目です!反射して下さい。気持ちが爆発するんだよ!胸が突き当たるんだ!」 NG本番……そして二人は狂気のようにぶつかり抱き合ったまま舟底に転げる。OKとなる。当然舟は抱き合いと転倒の衝撃で強烈に揺れていました。(おさんの方が先に茂平の胸に飛び込んでいたのです。)

  
 9)茂兵衛の決断

 (1)峠の上(鷹ヶ峰ロケ)の茶店におさんを置いて茂兵衛が去る。それに気付いたおさんが追うのですが、長谷川さんの姿はキャメラ位置から見ると豆粒のように小さいのです。普通このように主役が小さくて動きが激しいような場合は吹き替えを使いますが溝口組では使いません。
私は長谷川さんが駆け降りる処のボサの陰に隠れていました。四,五回テストはあったと思います。長谷川さんは私が隠れているボサまで来ると、ハァハァと息を切らせながら「八ちゃん、溝口さんはいっつもこんなふうなんか…。」私はそんなことはないとは言えませんので「ハァ…、こんなものですね…。」と答える以外はありませんでした。
   10)旅路の果て  

11)親不孝者  

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・汚い実家の小屋に隠れていた所あたりから省略して飛ばします。茂兵衛の里、おやじさんとの関係等は完全リアリズム演出です。

12)再会

 (1)岐阜屋のはなれ屋敷と庭   

C   ・裏庭の入口は薄暗くて裏庭は離れの光がこぼれている。というようなライテングでした。裏木戸から茂兵衛が羽織を被り物のように頭上を被って入ってくるのです。その時はシルエットのようですが離れ座敷の漏れた灯りの処でパラリと被り物を外します。すると、綺麗な長谷川さんが現れたのです。思わず助監督の土井さんと私が顔を見合わせたのです。「又、長谷川さんが現れた。いかれたねぇ。」あの汚い小屋にいて、山道を歩いて来てこんなに奇麗なはずはありません。茂兵衛がおさんと会う強烈な再会の恋情が爆発するのですが、監督の文句は何もありませんでした。これから後の芝居も音楽も歌舞伎の下座音楽風に変わります。歌舞伎は舞台のホルマリズム芝居にあるものですから、座付作家の近松門左衛門の世界へ入るのです。舞台の板の上の芝居が合うのでしょう。地道のリアリズムから舞台の板の上へ戻ったのです。それに合わせて付拍子も入ります。 


13)不義密通の罪


 (1)烏丸通り 引き回し
  

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 ・この時、引き回しを見て大経師の元使用人が語っているセリフを私の台本から移します。台本b40
   ・おかや 「お気の毒に…… どんなお気持ちやろ」
    お蝶   「不思議やなあ……お家さんのあんな明るいお顔を見たことがない。
         茂兵衛さんも、晴れ晴れした顔色で……これが死にゆく人やろうか」
 
  ・この2人の綱掛けもリアリズム(調べた上)非情に残酷に縛りあげられている程2人の握りあう手の愛の喜びが観客の胸を打ってくるのです。顔、頭の作りは2人とも歌舞伎の舞台のような美しさにしてあります。


(2)これが総合録音のダビングリスト

(3)これが総合録音のリストです。一部を紹介します。
25*エンドも作者は近松門左衛門ですから下座の拍子木(木の音)で終わっています。
  (大ラストは歌舞伎の伝統的な様式美の内に終わらせているのです。)

* 追加

・初号試写の後、溝口監督と長谷川さんの2人の顔色には優しいゆとりの笑みがありました。撮影前の初顔合わせのスナップ写真を思い出して下さい。
長谷川さんは、その後溝口さんともう一度仕事がしたいと言われたのを聞いています。
溝口先生もそのような気持ちでいられました。
   ・溝口監督最後の作品になるべき「大阪物語」(この作品の準備中に病気で入院されたのです。)準備の初日に(長谷川一夫さんのお嬢さんである、スター候補のようこさんでしたか「大阪物語で貴方の役を用意してますからよろしく」と溝口先生の伝言をお伝えしました。
    お嬢さんはそれを聞いてキョトンとされていました。
こんな仕事はプロデュウサーの仕事なのですが……。


■追    記

近松物語  出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia


監督 溝口健二

製作 永田雅一

脚本 依田義賢

出演者 長谷川一夫
香川京子
南田洋子
進藤英太郎
小沢栄太郎
菅井一郎
田中春男
浪花千栄子
十朱久雄

音楽 早坂文雄

撮影 宮川一夫

編集 菅沼完二

配給 大映
公開 19541123
上映時間 102
製作国 日本
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近松物語(ちかまつものがたり)は、1954年の溝口健二監督の映画作品である。川口松太郎の戯曲「おさん茂兵衛」を映画化した作品である。

[編集] キャスト

茂兵衛:長谷川一夫
おさん:香川京子
お玉:南田洋子
大経師以春:進藤英太郎
助右衛門:小沢栄太郎
源兵衛:菅井一郎
岐阜屋道喜:田中春男
おこう浪花千栄子
院の経師以三:石黒達也
黒木大納言:水野浩
鞠小路侍従:十朱久雄
梅垣重四郎:玉置一恵
赤松梅龍:橘公子
おかや:小柳圭子
おその:仲上小夜子
おたつ:小林加奈枝
堅田の役人:伊達三郎
茶店の老婆:小松みどり
切戸の庄屋:横山文彦
ほか。

Goran


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